大切にしていること

先日、あるオーナーさんから、

『小埜さんが大事にしていることは何ですか?』

とご質問を頂きました。

丁度よい機会だなと思い、数日、想いをまとめました。
すると、なんだかすっきりしてきたので、ココに記しますね。

ミライアンスの創業以来、一貫して続けていること、それから
今までの人生の中で外したことがないことを今日はつらつらと
書きますね。それは、私が今までまわりで支えていただいた皆様
がいらしゃるからやってこれたことであり、この創業後の1年間、
何とか過ごせたことの感謝の気持ちでもあります。

不動産オーナーさんへの想い

私は29歳の時に不動産業界に足を踏み入れました。
元々、不動産業界に全く興味はなかったのですが、
妻が求人の折り込みチラシを持ってきたのがキッカケです。

『これだけ、手当っていっぱい書いてあるから、
いろいろ考えてくれてる会社なんじゃないの?』

そう言って私に求人チラシを切り抜いたものを渡してくれました。
私は、特にやりたかったことがあったわけではないのですが、
その前まで働いていた中で、家庭学習教材の訪問販売のアポインター、
インチキに近い節電器の販売業者、新聞の勧誘など、まったく興味をもって
いない個人(法人)に対して販売するということをしてきました。
下手すると、1日70件近く東京都内の商店さんを訪問するなどの飛び込み営業
も経験しました。

そんな経験をしてきたので、お客さんが自らお店にわざわざ来て、そして、
『ありがとう』と言って帰っていく、そんな職場に魅力を感じました。

29歳で一番最初に不動産業界に就職した時は、主に、学生さんのお部屋探しを
する会社でしたので、昔ながらの賃貸仲介を一所懸命しました。半年ほどでしょうか。
それから、私の管理人生が始まりました。そこからかれこれ8年くらいは管理のお仕事を
したでしょうか?

そこでも、大家さんから部屋を決めれば『ありがとう』と言われるし、困りごとを
解決したら『ありがとう』と言われる。それに、飽き性の私にとっては、1日1日が毎日違い、
1部屋1物件がすべて違うこの不動産というものの特性にとりつかれました。

同時に、大家さんと接するなかで、業界の矛盾や会社員としてのジレンマも感じるように
なりました。売上、数字に縛られず、大家さんにとって正しい道を選択してもらえるように、1つ
の選択肢を呈示するだけではなく、複数の策を呈示して、判断してもらうことが必要だと。そして、
いつ物事を行うかというのは、会社の視点ではなく、大家さんとして一番良い時期はいつなのかも
含めて判断してもらうことが大切だと。

しかし、複数の道を呈示することは、1つの解決策を呈示するより数倍もの労力と知識がかかります。
これは一人前になるまでにまだまだ足りないぞと思い、たくさん本も読みましたし研修にも行きました。
それでも、この不動産沼は奥深く、一生経ってもやりつくしたことにはならないと思います。
そして、広い視野をもって大家さんのお困りごとを解決することこそが、本来のコンサルティングで
あると考えております。

こうした想いの中で、昨年8月2日より株式会社ミライアンスを創業し、昨年の12月よりフィーリングリフォーム®
空室対策アカデミーに参画し、今年の6月よりRE/MAX L-Styleのエージェントとして不動産業を行っているのです。

この中で、今大家さんと私がビジネスパートナーとして管理を依頼されたり、コンサルティング
契約を締結する場合、以下のようなポイントがありました。少なくとも、弊社が創業した8月2日以降に
お仕事をお受けさせていただいた大家さんはすべてこのような大家さんです。よいご縁に恵まれたと
思っております。

・ビジネスパートナーであり、主従関係にはないこと
・お互いの意見を尊重でき、双方が柔軟に目的に向かって対応できること
・困りごとがあり、それを解決するために、自らも覚悟をもって取り組んでいること

 

この3点がある方でないと、弊社でお引き受けすることは難しいと思います。
なぜなら、他の仲介業者や管理会社がさじを投げる、あるいは、税理士さんや親族の皆さんに
何故こんなことになっているんだ!と言われる、そんな方の支えとなり、参謀となり、ともに
困難を解決していく同志としてでないと、建設的なご提案は難しいからです。

また、少しでも安く管理料を値切る、そんな方であれば、大手管理会社に行かれたほうが良い
と私は思っております。弊社にお任せいただくには、それなりの理由があるわけで、いくつか
ある不動産管理会社のうちの1つではない価値を感じているからであります。

もし、それが見いだせないようであれば、任せている意味もないと思います。今のところ、
私一人の会社ですので、1人の大家さんと関わるということは、その大家さんの人生の一部を
背負うことと考えております。少し重苦しく感じるかもしれませんが、まぎれもない事実であります。

不動産の運用(PM=プロパティマネジメント)の失敗というのは、後になって初めてわかるものだと
思います。未然に防げているのであれば、そのような問題は顕在化しませんから。

だから、少しでも修正できることがあるのであれば、しっかりと手を入れて、次世代につなげてほしい
と思っています。セミナーでも、失敗例をお伝えしているのは、少しでも早く気づいてほしいと思っているからです。

そして、最後に、私はこの不動産業界を息子に誇れる業界だと胸を張って言いたいと思っています。その中で、残念ながら、自分だけが良ければ良い、少しくらいばれなきゃ良いという昔ながらの不動産業界の悪しき慣習のままずるずると営業している業者さんも中にはいらっしゃいます。そこに影響されてかどうか知りませんが、学び足りない大家さんもいらっしゃいます。

そんな大家さんは是非、弊社セミナーに足を運んで頂きたいと思いますし、それが、将来的に自らのマイナスになるということを
ご理解頂きたいと思っています。最近は、そのような大家さんはもともと私の所に来ませんので少し安心してますが。笑

今日は、弊社がビジネスパートナーとしてお付き合いいただくときに大切にしていることを記しました。他にも、シングルマザーの方に対する想い、相続に対する想い、承継に対する想いなど、いろいろな想いを胸に働いています。こちらはおいおいお伝えできればと思いますが、いずれも、私の実体験(あまり良いほうではありません)に基づくものです。私の残りの人生、何ができるかというと、人のお役に立つということ、それも、不動産で困りごとがある方と一緒になって物事を解決するということです。

この1点をもって来期もやっていこうと思います。来期もどうぞよろしくお願いいたします。