手間が掛かるわりに儲からない物件の共通点
『大家業、やめよっかな。』
先日、ある大家さんにお会いしました。
以前、数回お話したことがある程度なのですが、ちょっとしたきっかけで
お会いすることになりました。
お持ちの物件は築35年で、そこそこ年数がたっています。
その時にお聞きしたお話で、少し思ったことがありましたので、記事にしますね。
『大家業、やめよっかな。』
そう言われたんです。
どこまでホンネかはわかりません。
でも、そう言われるということは、何かしら問題があったりします。
賃貸管理って、すごく手間が掛かって、問題もたくさんあって大変です。
✔ 悪質な滞納者がいる
✔ 入居者さんからのクレームがしょっちゅう起こる
✔ 管理会社さんとのやり取りがかみ合わない
などなど…。
そんな手間の掛かる賃貸管理ですが、その分儲かれば『やめよっかな』とは
なりません。手間が掛かる&儲からない物件の共通点があるのです。
空室が多い物件 = トラブルが多い物件
ということです。
トラブルが多い物件は、『物件の管理状態が悪い』のです。
空室対策での『現状把握』でも同じことが言えますが、
✔ 集合ポストの周辺にチラシなどの広告物が散乱している
✔ 放置自転車がたくさんあって整列されていない
✔ ゴミ置き場に粗大ゴミが放置されている
✔ 部屋の前に子供の遊具や雑誌の束が置きっぱなし
✔ 共用部が清掃されておらず汚い
当てはまる箇所がいくつかあったりします。
では、このような状態の時は空室が多いというのは
何故なのでしょうか?
『割れ窓理論』とは?
アメリカのニュージャージー州ルトガーズ大学
ジョージ・ケリング博士が提唱した理論です。
建物やビルの窓ガラスが割れているのを
そのまま放置しておくと、その建物の外
からは、
「管理されてないなぁ」
と思われて、さらに割られる窓ガラスが増えていって、
そのうち、建物やビル全体が荒れていきます。
その後、どうなるかというと、町全体が荒れてしまう
ことになるというものです。
これを、ニューヨークの当時の市長だった
ジュリアーニさんがこの「割れ窓理論」を
活用しました。
警察職員5,000人を増員して、パトロールを
徹底し、軽微な犯罪の取り締まりを徹底しました。
地下鉄の落書きの取り締まりなどは、有名ですね。
こうして治安が良くなっていったというのが、この
お話です。
(「割れ窓理論」によるものだけが原因で
はないという意見もありますが、ここでは置いておきますね)
マンションやアパートでも同じことが言えますね。
部屋の入り口にモノを置いている人がいたとします。
「注意されないからいいや。」
と思われると、隣に住む人はどう思うでしょうか?
「そんじゃぁ、俺も。」
といって、入り口にモノを置くわけです。
物件全体がだらしなくなってしまう原因、
おわかりいただけましたでしょうか?
日常の賃貸管理の質を上げる
ともすると、空室対策は
「家賃を下げる」
とか
「ステージングする」
とかに目が行きがちですが、行き届いた管理
をすることでトラブルを少なくし、滞納を減らすことができます。
ちょうどゴールデンウィークはチャンスです。
今一度、空室が多い大家さんは、
ご自身の物件の管理が行き届いているか
チェックしていただいたらいかがでしょうか?